「リノベーションと新築、どちらがインテリアデザインの自由度が高いですか?」という質問をよく受ける。答えは「どちらとも言えない」だ。リノベーションには既存の構造という制約があり、新築には「何でもできる」という難しさがある。それぞれに固有の判断が必要で、どちらが優れているということはない。
リノベーションの制約と可能性 ¶
リノベーションでは、既存の柱・梁・配管の位置が設計の出発点になる。これらは変えられない(または変えるには大きなコストがかかる)制約だ。一方で、既存の素材が持つ時間の層を活かせるのはリノベーションだけだ。世田谷のリノベーション(2018年)では、築38年のコンクリートの素地をあえて露出させた。新築では出せない表情だった。
新築の自由度と難しさ ¶
新築では、間取りから照明の位置まですべてをゼロから決められる。これは自由だが、「何でもできる」状態は判断の数が増えることを意味する。目黒の新築住宅(2022年)では、施主との打ち合わせ回数がリノベーションプロジェクトの1.5倍になった。選択肢が多いほど、合意形成に時間がかかる。
素材選定の違い ¶
リノベーションでは、既存の素材(床材、壁材、建具)との相性を考えながら新しい素材を選ぶ。新築では、すべての素材を同時に選べるため、組み合わせの一貫性を保ちやすい。ただし、リノベーションで既存素材と新素材の対比を意図的に使うと、空間に深みが生まれることがある。
工期とコストの目安 ¶
リノベーションの工期は、解体してみないとわからない部分がある。配管の状態、断熱材の有無、構造の状態によって工期が変わる。新築は工程が予測しやすいが、素材の調達に時間がかかる場合がある。どちらの場合も、Mosaic Elmwoodでは工期の変動要因を事前に書面で共有する。
どちらを選ぶべきか ¶
リノベーションか新築かは、インテリアデザインの前に決まっていることが多い。ただ、「既存の建物を活かすか、建て替えるか」を迷っている段階であれば、インテリアデザイナーに相談することで判断材料が増えることがある。Mosaic Elmwoodでは、初回相談でこの判断についても話すことができる。
リノベーションと新築のどちらを検討している方も、まず初回相談でご状況をお聞かせください。具体的な判断材料をお伝えできます。